「苦を以って苦を捨てんと欲す」(方便品)

2014年4月17日      ひと言法話      松林院

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「私たち凡夫は、苦から逃れるために、新しい苦の原因になることをしてしまう。」という意味です。
例えば、家庭がうまくいってないと愛人を作り、家庭が崩壊してしまう。
会社でうまくいってないとやけ酒をして病気を抱えてしまう。
また、お酒が残った状態での勤務態度は周りに不快感を与えるでしょう。
お金に困ると一攫千金を狙い、ギャンブルをしてしまう。勝つ確率の方が少ないので、さらに困ってしまう。
どうやら、私たち凡夫は、苦を無くすというよりも苦を忘れるという行動をしてしまう傾向があるようです。
確かにその方が簡単で現実を見なくていい分、楽しいひと時を過ごせるかもしれません。
しかし、浮気が見つかったとき、酔いが醒めたとき、お金が本当になくなったとき、
以前抱えていた苦は解決することなく、別の大きな苦を抱えてしまうことになってしまいます。
さらにその苦から逃げようとまた別の苦の原因になることをしてしまい、
完全に苦のスパイラルに陥ってしまいます。逃げても逃げても、カルマは執拗に追いかけてくるのです。

 お釈迦さまは、物事には、必ず原因があり、縁によって様々な結果を生むと説かれています。
苦から逃げているだけでは、問題解決にはなりません。
まずは、苦の原因を突き詰めることが必要です。原因が分かると自ずと対処法も分かってくるはずです。
具体的な対処法が分からない場合は、六波羅蜜、八正道というような仏教の教えを実践すると良いでしょう。
現在は、過去の結果であり、未来の原因です。ぶつかっても、打ち砕かれても、誠実に向き合うことが大切なのです。

写真は、今年、咲いた松林院の桜です。